広告会社でよくある意味のない前年対比

ダウンロード広告会社 業務改善プロジェクトの飯尾です。

今日のテーマは「広告会社でよくある意味のない前年対比」です。

この話、私年間に20~30回くらい同じ話をしています。 広告会社にシステム提案、システム検討、業務改善の話で伺う際に 皆さん悩まれているのが

経営層からの「前年対比」の要望への悩み

です。 前年対比自体、重要な指標です。 ただ、その中でも「意味のない」前年対比を求めている場合が多く 現場担当者が苦労している場合があります。

意味のない前年対比とはなにか?

前年対比とは? その言葉どおりですね。 前年との対比をします。 対比するのは主に2点で  ・売上  ・利益 です。 会社によっては利益率を見ることもあります。 この比較自体は間違っていません。 問題は比較をする軸です。

前年対比でよく経営者が求めてくるのは

部門別前年対比

です。

これ自体間違いではありません。

ただ、部門別前年対比を求める会社ほど、 部署異動や組織変更が多い という矛盾が発生しています。

例えば 営業のAさんとBさんCさんが

2015年 2016年 前年対比
Aさん 3000万 5000万 +2000万
Bさん 1000万 800万 -200万
Cさん 2000万 2500万 +500万

といった売上だったとします。

Aさん、Bさんが営業一部 Cさんが営業二部の場合

2015年 2016年 前年対比
営業一部 4000万 5800万 +1800万
営業二部 2000万 2500万 +500万

ここまでは意味があります。 問題は頻繁に組織変更をする会社です。

2016年に Aさん 異動なし Bさん 営業一部⇒営業二部に異動 Cさん 営業二部⇒営業一部に異動 した場合、

営業一部はAさんとCさん 営業二部はBさんとなります。 まず個人の数字を

①新部署にもっていく ②旧部署に残していく

のどちらかによって数値が変わります。

①新部署にもっていく場合

2015年 2016年 前年比
営業一部 5000万(3000+2000) 7500万(5000+2500) +2500万
営業二部 1000万 800万 -200万

となります。

②旧部署に残す場合

2015年 2016年 前年比
営業一部 4000万 7500万 +3500万
営業二部 2000万 800万 -1200万

このように合計の前年比は+2300万となりますが、 異動後に異動前の売上をどうみたいか?によって部署毎の売上の前年比が全く変わります。

3人で考えただけでコレです。 これが50人とか100人規模になるとさらに複雑になります。 さらに、上記の例でいえば一律で ①新部署にもっていく ②旧部署に残していく で考えればまだいいですが 例えば ・Aさんの売上は旧部署に残したい、Bさんの売上は新部署に移したい。 とか ・Aさんの売上のうち、D社の売上は残して、E社の売上は移したい。 等を言い始めるともうお手上げです。

これが単純に部署異動だけの話ですが ・組織の統合(営業二部、三部を統合して営業二部にする。) ・組織の分割(営業三部を営業三部と営業四部にする。) が発生するとさらに複雑怪奇になります。

またこれが年1回ならまだしも 半期に一回変更したり、年に何回も変更があると、 前年の比較ってなにとなにを比較したいの?という指針が決まってないと 比較表をつくることは不可能に近いです。

意味のある前年比較とはなにか?

実際、意味のある前年比較は ・クライアント別前年比較 ・売上種目(売上項目)別前年比較 ・クライアント/売上種目別前年比較 といった粒度に大きく変化のない内容での比較となります。

部署は部署に紐づく営業の売上の積上げです。 組織変更により、担当するクライアントや職務内容が変われば 前年を比較してもあまり意味がない比較数値となります。